1981年
オーストラリア世界遺産
(自然遺産)認定
グレート・バリア・リーフ (Great Barrier Reef) は、オーストラリアの北東、クイーンズランド州の沿岸にある世界最大の珊瑚礁。珊瑚海に位置し、3,000ヶ所の独立した珊瑚礁と大小900あまりの島々からなり、総延長は長さ2,600kmにわたる。多くの場所はオーストラリアの国立公園に指定され、保護されている。1981年にはユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録された。日本名は大堡礁(だいほしょう)。
西洋人としてはジェームズ・クックが1768年の出航の後、1770年6月11日に到達した。なおこの珊瑚礁は今も成長を続けている。
グレート・バリア・リーフの島々は、リゾート、クルージング、ダイビングなどで人気がある観光地でもある。ダイビングにおいては毒のあるタコがいるので注意を要する。最近は、ディズニーのアニメ映画『ファインディング・ニモ』の舞台にもなった。
グレート・バリア・リーフの環境問題に影響を及ぼすと思われる事項は近年の地球温暖化である。1998年から2002年にかけてグレート・バリア・リーフの珊瑚の白化現象が起こっていることを見て分かるように、珊瑚のほとんどは、地球温暖化により上昇した水温の上限ぎりぎりのところで生きている。
最近では農業廃水、とりわけサトウキビ畑のそれが深刻な打撃を与えている。そのほか環境がバランスを失ったことによるオニヒトデの増加などが挙げられるが、毎年訪れる観光客の訪問も大きな珊瑚礁の破壊につながっているということも指摘されている。
2004年7月4日にはオーストラリア政府は以上の事柄をふまえ、グレート・バリア・リーフの保護する対象の地域をそれまでの4.5%から33.3%へと面積を増やした。