2008年1月2日水曜日

ウルル-カタ・ジュタ国立公園



1987年
オーストラリア世界遺産
(複合遺産)認定

ウルル-カタ・ジュタ国立公園(Uluru-Kata Tjuta National Park)はオーストラリア連邦ノーザンテリトリーにあるオーストラリアの国立公園の一つ。ダーウィンから1431km南にあり、オーストラリアのほぼ中心に位置する。ユネスコの世界遺産に1987年登録。

地球のへそと呼ばれるウルル(エアーズロック)と、同じく岩石の山であるカタ・ジュタ(オルガ山)を有し壮大な景観を有する。またアボリジニの重要な聖地の一つでもあり、古来からのアボリジニの痕跡を随所に残す文化的な場所でもある。公園はアナングと呼ばれるアボリジニの民族集団による所有地である。

エアーズロックの名称は1873年、イギリスの探検家ウィリアム・ゴスが探検行の途中で発見し、当時のサウス・オーストラリア植民地総督ヘンリー・エアーズにちなんで名づけた。
所有権はピッティンジャラジャ評議会というアボリジニの組織が有しており、オーストラリア政府にリースしている。
杭を打って鎖を張った登山路が設置されており、山頂まで登ることもできるが、雨の後や風が強い日、アボリジニの儀式の時は登山禁止となる。しかし、アボリジニの人たちは聖地を登ることを良しとしない。そのことから、観光客らがウルルの登山をすることも好ましく思っていない。それに、ウルル登山は決して楽なものではないため、登る場合は日本の山登り(富士山など)とは感覚が違うことを心に留めておきたい。
陽の当たり方で色が変わって見え、朝陽と夕陽による鮮やかな赤色は特に美しい。ウルルの赤色は、鉄分が酸化して赤色になった為で、ウルルを形成する砂岩が鉄分を含んでいるからである。
ノッチと呼ばれる風の浸食によって出来た巨大なくぼみ、六角形に侵食された穴などがあり、ウルル表面の色、裂け目などにはそれぞれ意味があり精霊が宿っているとされる。
またウルルにはアボリジニの遺した壁画があり、その壁画には精霊や水場の位置が描かれている。最も古いものは1千年程度前のものと推定される。なお、アボリジニがウルル周辺に住み着いたのは、今から1万年以上前といわれる。
1987年にはユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録された。
ウルルは隆起して出来た山ではなく、浸食によって形成されたもので、比高335m(標高868m)、周囲は9,4kmとなっている。またウルルには地表からほぼ垂直に無数の縦じまがある。